2025年12月16日(火)
日曜日の夜、母が夢うつつ語りで、「ひとりで住んでみたいという夢があります」と話していて、びっくりした。そのあとで呼ばれたときには、「ここに居た女のひとが言ってました。自由になりたいと言ってました。希望をかなえてあげてほしい」。母は、高校を卒業してから、心斎橋の洋装店に就職し(いまもあるブランドだけど、母は最初の高卒採用だったと聞いている)、実家から通っていた。制服を忘れて出社したときには、母の「おかあちゃん」、わたしの祖母が追いかけていって、仕事場に届けてくれた、という話を聞いたこともある。それから、実家の近所に住んでいた父の従姉の紹介で父と見合いをして結婚しているので、ひとり暮しはしていないと思う。若いときの気持ちがよみがえったのだろうか。胸が痛む。
自分が言ったことを「ここに居たひとが言ってた」とあとで言うこともよくある。でも、またしばらくして、「ここに居たひと」と言って、わたしを指したので、また困ってしまった。自分が息子の負担になっていると感じて、わたしの気持ちを想像して代弁するようなことを言ったのだとしたら。うーん。
フィジカルな面では、母はこのところ、立ったり歩いたりがむずかしくて、着替えのときなど、抱えて立ってもらったときに、こっちにかかってくる重さが増している。支えきれるだろうか。まだまだ軽きに泣くところまでは遠そうだ。足はずいぶん細くなってしまったけれど。
昨日、公式ショップに注文していたドゥルッティ・コラム The Durutti Column "THE RETURN OF THE DURUTTI COLUMN" の45周年記念盤が届いた。先着500名に付くというおまけディスクはハズレてしまったけれど。
2枚組CDで、1枚目はオリジナルアルバムに第二版に入っていた "Untitled" をB面冒頭へのボーナストラックのような形で追加した改訂版に、シングル "Lips That Would Kiss" b/w "Madeleine"、初版にソノシートで付いていたマーティン・ハネットによる "First Aspect Of The Same Thing" b/w "Second Aspect Of The Same Thing"、クレプスキュールのオムニバスに提供された3曲を追加したもの。予告では、ハネットのソノシートやクレプスキュール提供曲は含まれていなかった。
2枚目は予告通り、"A FACTORY SAMPLE" の2曲、自宅デモ4曲、スタジオデモ7曲、ライヴ録音7曲、参加していた Gammer And His Familiars の曲 "Won't Look Out" が収録されている。Gammer And His Familiars の曲は事前には確認がとれなかったのだけど、リリース時には、"Summer's Over" という曲だったらしい。また、今回初出なのは、スタジオデモ7曲のみで、自宅デモ、ライヴ録音は既出とのこと。
ハードカバーのブックレットには、イアン・ハリソン、ジェイムズ・ナイス、ボビー・ギレスピーによるエッセイが掲載されているけれど、制作当時のヴィニ・ライリーの状況、制作の舞台裏、反響などの回想は興味深いものの、気になっていた第二版で "Untitled" がこっそり追加された経緯については、特に書かれていなかった。
きょうは、母デイ日で、用意を済ませて、時間が近付き、玄関に行ってもらおうとしたところで、ベッドからの立ち上がりに手こずり、デイの送迎車が到着してしまったので、職員の方に、ベッドから車椅子への移乗をお願いすることになってしまった。
あまり出かける気力がなかったのだけれど、通販物がコンビニに届いていたことを思い出し、12時過ぎに出た。スーパー内の100円ショップであれやこれやのちょっとした補助器具を調達してから、コンビニへ。手数料代わりに買おうと思っていたレトルトのキーマカレーが在庫切れだったけど、代わりに飲み物を買って、受け取り。プリンス&ザ・レヴォリューション、2枚。
・Prince And The Revolution "AROUND THE WORLD IN A DAY: Deluxe Edition"
・Prince And The Revolution "HIS MAJESTY'S POP LIFE: THE PURPLE MIX CLUB"
1985年リリースの "AROUND THE WORLD IN A DAY" はとても好きなアルバムなのだけど、たくさん出た12インチシングルでのリミックスバージョンなどがフォローされていなかったので、CDには手を出していなかった。40周年記念盤として、ようやく思てたような形で出たので、買うことにした。"HIS MAJESTY'S POP LIFE" は、当時、非売品のプロモ盤として出たもので、そういうものがあることは知っていたけれど、2019年にレコードストアデイアイテムとして復刻され、2020年にCD化されていたとは知らなかった。今回、40周年記念盤を買おうと検索をかけていて発売を知り、前半の "AROUND THE WORLD IN A DAY" 関連は40周年記念盤と重複するけれど、後半のそれまでのヒット曲は手元にないし、勢いで。噂に聞いていた1985年までの詳細な年表も復刻されているし(年表好きなもので)。
それからあてはなかったのだが、どこかで昼食をと思いながら、自転車を走らせていて、結局、居住市の中心部まで行ってしまった。いつもとちがうルートで行くという趣味をやりつつ。書店で、「東京人」2026年1月号(第500号)、特集=「アーカイヴス・オブ・東京人」を購入。タワレコで、「intoxicate」2025年12月(第179号)をもらってきた。昼食はいつもの店ではなく、中華料理屋で、あんかけ炒飯を頼んだのだけど、もはや炒飯である意味がわからなくなるくらい、あんかけに浸かっていた。
ラテ欄。●主人公たちがよくない方向に追い詰められていってる『想い出作り。』、ついに怪談にたどりついた『ばけばけ』、昨日は見たけど、きょうの最終回は見なかった『とと姉ちゃん』、うっかり最初のほうの遺族係としての仕事の最後を見損ねてしまった『沈まぬ太陽』、見ています。『テレサ・テン 歌姫を愛した人々』は今週はなし。●『王になった男』はいちど見ているので、好きな場面を再確認しつつ、さらっと。●きのうNHK-BSでやっていて、見るとはなしに流していたジョーダン・ピール監督の映画『ゲット・アウト』。まったく予備知識がなかったのだけど、マッドサイエンティスト一家による人権意識が屈折した人身売買ものだった。後半、じっと見てしまった。『ウィッカーマン』を思わせるところもあった。